今年は11人で訪問しました
ミャンマープロジェクト2003

The Myanmar Project 2003
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◆子供たちとの「熱い夏」 (文:青木 正彦)

 8月3日から8日まで、ミャンマーの子供たちへの教育支援を実施するために4回目のミャンマー連邦を訪問してきました。この国を最初に訪問したのは2001年の7月でした。ミャンマー中央部に位置するサンピャ・チャン・カゥン村へ「環境に優しい植物ケナフ」の調査を目的に入りました。村では外国人が珍しいということで、求めに応じて学校を参観させて頂きました。ミャンマーは電力が不足しており、あらゆる産業の発展に支障が出ていることは知ってはおりましたが、授業がノートではなく石板を使って授業が行われていて驚きました。ケナフから葉書などの紙漉きが出来ることから、紙漉きの体験指導を約束したことから新たな交流が始まりました。2002年にはサンピャ・チャン・カゥン村の小中高生800名全員に、ノート1冊・鉛筆3本・消しゴム1ケ・鉛筆削り1ケをセットにしたものを一人ひとりに直接手渡しで届けることができました。手渡しで文房具を届けることは、この国への援助の仕方としては重要なことです。「外国から援助が届くという話は聞いているが、教師になって初めて支援を頂きました」との校長先生のお話からもご理解を頂けると思います。
 ミャンマーでは伝統的にノンフォーマル教育の場として僧院学校が重要な役割を果たしています。僧院学校は地域住民からの寄進やボランティアによって支えられ、裕福でない家庭や身寄りのない児童生徒を受け入れており、基礎教育の場として重要な役割を担っています。ミャンマーには義務教育制はなく、政府教育省では生徒50名に対し1人の教員派遣と有料で文房具の斡旋をしているだけのようです。
ミャンマーの政情は相変わらず不安定です。アウンサンスーチーさんは刑務所に監禁されたままですし、51歳未満の男性が全国各地から順次マンダレーに集められ、軍事訓練を強制され始めているようです。米国が「北朝鮮の次はミャンマーを攻めてくる」とでも言いたいのでしょうが、本音は、民主化を遅らせることが狙いと思います。このような情勢の中、私が一番心配なのは物価が急騰していて、まともにご飯を食べられない人が増えてきていることです。

〈ギャンキン僧院学校〉
 今回は、ヤンゴン市内の僧院学校3校と昨年訪問したサンピャ・チャン・カゥン村の学校へ訪問し、1400名の子供たちに文房具を寄付してきました。参加者は学生4名、学校の先生4名、会社関係3名の11名で構成されました。男性3名、女性8名で内、20歳代の女性が7名も参加しました。若い人や女性が参加してくれるようになり頼もしくなりました。
 村の子供たちが「ありがとうございました」「またお越しください。お持ちしています」と日本語で挨拶してくれた笑顔と瞳の輝きは忘れられません。また、僧院の初老の女性ボランティアに「何故、私達を支援してくれるのか」と尋ねられ「日本は戦争でミャンマーにご迷惑をかけた歴史があります。その時の子供や孫の世代として、ミャンマーの発展のお手伝いをしたいのです」と答えると「それはもう昔のこと、お釈迦様もきっとお許しになっていることでしょう」と目に涙を浮かべて、彼女から握手を求められました。これらの出来事は苦労が報われる、ミャンマーに来て良かったと思える瞬間でもありました。日本人の中にはインパール作戦などで特別な思いをお持ちの方も多いことでしょうが、ミャンマーには、今でも日本軍が使った多くの「軍票」が村々に保管されているのです。このことを忘れてはいけません。
在ミャンマー日本大使館からも「日本とミャンマーとの関係はいろいろな切り口があるでしょうが、皆さんのような地道な活動が良い関係を築いていくのです」と励ましを頂きました。
 私たちの「熱い夏」はこれからも続けます。この活動を続けていくことが、ミャンマーの人々や世界の人々と仲良く暮らしていける保障だと考えているからです。最後に、ご協力いただきました皆さん、本当にありがとうございました。
◆ミャンマー旅行記  (文:松川常夫)

 青木さんに誘われて、初めてミャンマーへ1週間ほど、教育支援を目的に旅行にいってまいりました。
 覚悟はしていましたが大変な国でした。というのも私がものごころのついたころの生活を、今も続けているのです。電気もなく暗いし、水も物も不足し1日のご飯をたべるのがやっとの人が多いのです。国全体がそうぞうしいのですが、しかしなんとなくどこか心がおちつきますし、時間もゆっくりと進んでいます。
 学校をいくつか回り、そのつど子供たちのありがとうの一言、純粋な気持ちをいただきました。こんなことでよろこんでいただける、こんな形のボランティア活動があるのだと思い、心がすがすがしく、とても良い旅行でした。みょうに私なりに気にかかる国の一つになりました。

◇編者追記 >> 松川常夫さんは長野県駒ヶ根市で葛V礼センターという会社を経営しておられます。今回はじめてミャンマープロジェクトに参加し、同国を訪問しました。この旅行記は読んでの通り、とても素朴にミャンマーの実情を伝え、またその感じ方もぬくもりがあり、訪問してい ない私たちが実感をもちやすいものです。
 今回はたくさんの日本の学校がプロジェクトに参加いたしましたが、今後経営者の方々がこのように関心をもっていただくことができれば、より広がりのある活動になっていくことでしょう。
(8/4) ササナ・イェティカ僧院学校 (8/5)  バガン (8/6) サンピャ・チャン・カゥン村

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Page-2 / 【「子ども達との暑い夏」青木正彦】【「ミャンマー旅行記」松川常夫】
Page-3 / 【写真で見るミャンマープロジェクト2003】

>> ミャンマープロジェクト2001レポート
>> ミャンマープロジェクト2002レポート

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