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| 2001年 7月 〜 12月 | ||
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| 年月日 新聞名 |
記事本文 |
| 2001年11月17日 長野市民新聞 |
エコーンファミリー 初のまつりにぎわう 歌とダンスを披露 大勢のボランティア支援 川中島町今井の知的障害者通所授産施設「エコーンファミリー」は11日、川中島中学校体育館で、ステージ発表や同施設で作ったものを販売するなどの「第1回花工房『夢』まつり」を開いた。大勢のボランティアの支援もあり、終日来場者でにぎわった。 地域との共生を念頭に活動する同施設の様子を知ってもらおうと初めて開いた。ステージ発表は通所者が歌とダンスを披露したり、地元小、中学生や和太鼓グループの演奏などが盛り上げた。同施設で作ったパンや花、キャンドルなども好評で、その仕事ぶりを紹介した写真も展示された。 また、運営には多数のボランティアが参加。ケナフの紙すきや押し花などの体験コーナーを設けたり、地元有志グループや川中島中生徒約30人も加わった。同中2年の三浦雄生君は緯以前に施設を訪れたのがきっかけで参加したが「たくさんの人が来てくれてうれしい」と、ゲームコーナーの受け付けをしていた。 |
| 2001年11月13日 信濃毎日新聞 |
手作り品販売や紙すきの体験も 長野花工房夢まつり 障害者の通所授産施設、共同作業所などを運営する社会福祉法人「花工房福祉会」は11日、「第1回花工房『夢』まつり」を長野市の川中島中学校体育館で開いた。地域の人たちが訪れ、ステージ発表や手作り品の販売コーナーなどを楽しんだ。 施設利用者がメンバーとして加わる「どんどこ座・芙蓉(ふよう)の会」の和太鼓演奏で開幕し、施設利用者や昭和小合唱団、川中島ブラスバンドが出演。授産施設、共同作業所でつくったパンなどを販売するコーナーやゲーム、紙すきを体験するコーナーも設けられ、家族連れなどでにぎわった。 同法人は家族の会から出発し、今年4月に設立。まつりは「活動をもっと知ってもらい、楽しんでもらおう」と約1カ月前から準備してきた。 |
| 2001年11月6日 長野市民新聞 |
ながの環境フェア クイズやエコ体験 自然探索 4300人が楽しむ 「エコマネー」も人気 実行委「市民に定着手ごたえ」 参加と体験によって市民の環境に対する関心を高めることを目的とした「ながの環境フェア2001」が4日、大豆島の市リフレッシュプラザで開かれた。好天にも恵まれ、約4300人が来場。環境にかかわるクイズや「エコ体験」に挑戦したり、河川敷の自然探索などを楽しんだ。 市民グループでつくる実行委員会の主催で、昨年までの「リサイクルフェア」から発展。各グループのコーナーでクイズやリサイクルなどのエコ体験をしてポイントを集めると交換でき、会場内で買い物に使える「エコマネー」が人気で、どのコーナーも会員の話を熱心に聴いたり体験を楽しむ市民でにぎわった。 真島小学校のこどもエコクラブのメンバーはクイズを中心にポイントを集め、「難しいクイズもあったけど、ほとんどはすぐに答えが分かった」と楽しんだ様子。実行委員会の中島輝行委員長は「例年以上の盛り上がりで、市民全体のイベントとして定着してきた手ごたえを感じる。長野をモデルに同様のイベントがほかの市町村へも広がるよう期待したい」と話していた。 |
| 2001年11月6日 長野市民新聞 |
エコーンファミリー 宮城県の施設を視察 効果的なケナフのはがき作りなど 開所して半年を迎えた川中島町今井の知的障害者授産施設「エコーンファミリー」の職員や利用者14人は10月27日、宮城県角田市にある障害者向け社会就労センター「虹の園」を視察に訪れた。両施設ともにアオイ科の「ケナフ」を利用したはがきなどを製作しているため、今後の運営の参考になればと企画。紙すき工房を見学し、効果的な製品づくりや販売方法などについて話し合った。 NAGANOケナフの会の会員20人余りとともに訪れた参加者は、1.5ヘクタールの畑で栽培したケナフを使い、3年前から製品を作ったり、市民対象の紙すき教室を開いている工房を見学。その後、会議室で意見交換した。 工房内には製品を乾燥させる大型機械などの設備が整っていることから、職員や利用者は「資金の調達法は」「1日どのくらいの製品ができるのか」などと質問。同センター理事長の湯村利憲さんが「多い日で、はがき400枚が作れます」と答えると、利用者からは「うちは頑張っても20枚だよ」と驚きの声が上がった。 製品全般の販路拡大については、湯村さんが「住民を対象に購入会員を募って1年分の予約を受け付け、宅配サービスを行うことで、確保すると良いですよ」とアドバイス。施設長の小池邦子さんは「ぜひ実践したい」と喜んでいた。 利用者の吉田康二さん(22)=西長野=は、「上手なケナフ製品の作り方が分かって良かった。これからも頑張りたい」と話していた。 |
| 2001年11月3日 須坂新聞 |
-環境保全型植物「ケナフ」を加工- 卒業証書を自分で作る 日滝小6年生 紙すきに挑戦「すごい」 NAGANOケナフの会(事務局・長野市若槻)が先ごろ須坂市の会員宅の畑で収穫した環境保全型植物ケナフ(アオイ科フヨウ属の一年草)を原料にこのほど、日滝小学校(綿内剛美校長)の6年生67人(担任・井上久美子教諭、徳永隆俊教諭)が各自の卒業証書となるケナフの紙すきを同校で体験した。 講師は東日本の第一人者、飯島輝男さん(埼玉県吉川市)とNAGANOケナフの会の事務局長の青木正彦さん(須坂市出身・長野市)。須坂市で収穫されたケナフは一部同校でパルプ化されたが、大半は高知へ送って西日本の第一人者、宮地亀好(きよし)さん(高知ケナフ普及協会代表で高知県ケナフ研究会事務局長)の協力でそろった。 ミキサーを使ってパルプをさらに細かくして水槽に入れ、水を加えてかき回し、紙すき枠と金網の上に水平に載せてゆっくり引き上げ、繰り返して厚さを調整した。水を切って板に挟み、乾いたタオルやTシャツに挟んで水分を吸い取った。 アイロンがけで乾燥しはがきは窓ガラスに張って自然乾燥した。最初に紙すきに挑戦した市川諒太君は「卒業証書は小学校生活が終わったことを示す証拠の紙。自分で作ることすごいこと。でも思ったより簡単」と話していた。 |
| 2001年11月1日 長野市民新聞 |
ケナフを収穫 エコーンファミリー 中学生もお手伝い はがきやはし入れに 川中島町今井の知的障害者通所授産施設「エコーンファミリー」は10月25日、6月から施設近くの畑で栽培してきたケナフを刈り取った。収穫した約30キロのケナフは茎をパルプにし、はがきやはし入れとして販売する。 通所者と職員のほか、NAGANOケナフの会会員、職場体験に訪れた篠ノ井東中学校の生徒も含め、総勢40人余りで高さ3メートルに成長したケナフを刈り、皮をはぎ、紙の原料にするため細かく刻んだ。 東中の下田大祐さんは、ケナフの会員から環境保全に役立つケナフの特性を学びながら手際よく皮をはぎ「ケナフから紙ができるなんて知らなかった。ぜひ作ってみたい」と話し、紙すきにも挑戦していた。 エコーンファミリーでは、昨年からケナフの紙製品を販売。小池邦子施設長は「今年はケナフの葉を使ってパンやクッキーも作りますよ」と商品の幅を広げ、ケナフの普及にも力を入れていく考えだ。茎のしんは、つえにして地元の老人クラブへ贈るという。 |
| 2001年10月6日 須坂新聞 |
紙・炭・布・食用など利用広がるケナフ 須坂市屋部町で「収穫祭」 NAGANOケナフの会(事務局・長野市若槻)は24日、須坂市屋部町の会員宅の畑に5月まいて生長したキューバケナフの収穫祭を開いた。会員や日滝小6年生、吉田小児童、ガールスカウトの児童(長野市)ら約70人が参加し、直径5〜6センチ、草丈3メートルに育ったケナフを刈り取った。日滝小では卒業証書の紙に使用する予定だ。 ケナフは山口幸枝さん宅の畑(消防署隣、千平方メートル)に三千粒の種をまき、草取りや間引き、害虫駆除、水やりなど管理してきた。二酸化炭素の吸収に役立ち、非木材紙として注目されるケナフについて山口さんは「旅先で自宅の庭に植えられているのを見て思いは同じと感動した。荒れ地にも育ち、紙として国内生産が進めば海外に依存しなくても済むのでは」と話している。 茎の外皮の部分(じん皮部)をはいで芯のの部分(木質部)を使って紙にするほか、茎や枝はドラム缶窯で焼いて炭にし、じん皮から繊維を取って布に織り、ひもで編んですだれや壁掛けなど室内装飾に、また染めたり、葉や花を食べたり−と利用が広がっている。 刈り取って乾燥し、宮城の障害者施設へ送ってパルプにしてもらい、その良質パルプを混ぜて紙にしていく。標高の高い牟礼で収穫した昨年より出来栄えは良好という。この日は長野市の「みすぎ倶楽部」(酒造りオーナー)が環境にやさしいオリジナルラベルを作るため、独自に育てたケナフを持ち込み、作業を共にした。 |
| 2001年10月2日 松本タウン情報 |
ケナフづくしで交流深め 寿地区福祉ひろばとコムハウス 松本市の寿地区福祉ひろばは28日、日ごろ交流しているコムハウスの利用者など40人が参加してケナフの収穫祭を開き、伐採して皮をむくなどケナフを通して交流を深めた。 みんなで育てようと6月に種まき。高さ約3.5メートルに成長し、「まるで林のよう」とびっくり。NAGANOケナフの会員がこつなどを説明し、かまなどで切り倒し横枝をはらって皮をむいた。おやつは花をジュースに、粉はムシパンにとケナフ一色。関毛栄子さん(66)は「環境保護や多くの製品になることを知り、来年は自宅で育てたい」と話す。 ケナフは二酸化炭素を吸収固定したり、紙の原料になるなど環境保護に役立つと注目を集めている。収穫した皮は水につけて腐らせて繊維を取り出し、ロープにして地域の人に販売する計画。また、年賀状を作ったり、10月のコムハウスとの交流会にはケナフうどんを作る。 |
| 2001年10月2日 長野市民新聞 |
ケナフの役割や将来性 協議会会長の稲垣さん招き学ぶ NAGANOケナフの会は9月19日、環境に優しいといわれるアオイ科の一年性植物、ケナフの研究や普及活動を進めるケナフ協議会会長の稲垣寛さんを招いた講演会をメルパルクNAGANOで開いた。会員ら約20人が参加し、ケナフが環境に果たす役割や、紙など資源植物としての将来性について学んだ。 神戸女子大名誉教授で91(平成3)年の同協議会設立時から会長を務める稲垣さんは、ケナフの二酸化炭素や窒素吸収量が木材に比べ多く、地球温暖化防止に役立つと説明。木材に代わるパルプ原料として森林保護にもつながり、現在はケナフを原料に紙製品のほか、タオルやTシャツ、自動車の内装材などに使われていることを報告した。 環境教育でケナフ栽培に取り組む学校や、市民活動の取り組みが全国的に広がっていることについては、「あらゆる環境問題を考える入り口としてケナフは最適。正確な知識や情報を持って取り組んでほしい」とアドバイスした。 参加者からは「全国各地のケナフの会が交流できる場を設けてほしい」と要望が出て、稲垣さんは「12月に東京で研究発表会を開くので、ぜひ参加してほしい」と答えた。 |
| 2001年9月29日 松本市民タイムス |
協力してケナフ収穫 寿福祉ひろば コムハウス利用者と作業 松本市の寿地区福祉ひろばは28日、6月に種をまいたケナフの刈り取りをした。高さ3メートルほどに成長した約二千本の半数ほどを刈って皮をはぎ取った。皮や茎、葉などはいろいろに活用する。 同ひろば職員の所有する畑約5アールに約四万粒をまいて栽培。発芽時期には害虫にあうなどしたが順調に生育した。刈り取りには同ひろばと同市寿豊丘の障害者社会就労センター・コムハウスの利用者など約40人が参加し、栽培時から指導を受けてきたNAGANOケナフの会の会員から刈り取り方などを教わって収穫した。 刈り取ったケナフは葉を乾燥させて粉にし、クッキーなどの食用にする。茎も乾燥させると硬くなるためつえや工作材、たき付けなどに利用。皮は繊維を取り出してひもやはがき作りに活用させるという。 同ひろばでは「粉にすれば保存も効くし、活用方法はこれからみんなで考えていきたい」とし、来年以降も栽培する予定。この日に刈り取ることができなかった残りは後日刈り取るという。 |
| 2001年9月25日 河北新報 |
おいしさと楽しさの交流 角田市・虹の園の新施設が稼働 仙南地域の心身障害者が自活・就労に必要な能力を養っている社会福祉施設「虹の園」(社会福祉法人・臥牛三敬会=湯村利憲理事長=角田市)に、自活訓練棟「ぱぴハウス」と第二虹の園分場「夢工房」の二施設が新たに誕生し、8月1日には落成記念式典が行われた。これまでの社会就労センターとしての役割だけではなく、地域住民たちとの交流の場としての活用が期待されている。 虹の園には、現在72人の心身障害者たちが通所。施設内でさまざまな仕事に就いている。もともとは地元企業からの受託による「企業受託活動」などがメーンの仕事だったが、平成9年度からは、炭作りや農作物&ケナフの栽培、養鶏などといった「自主生産活動」と呼ばれる仕事も行うようになった。 職種を増やす理由について、湯村理事長は次のように話す。 「仕事には向き不向きがあると思います。“施設ではこの職種だけしかできない”ということではなく、なるべくその人その人に合った仕事をしてほしい。そんな思いから常に新しい職種を増やすよう、努力を続けています」 そして今年、新たな就業活動として「地域支援事業」を開始。新事業の中核施設、自活訓練棟「ぱぴハウス」と、第二虹の園分場「夢工房」のそれぞれの施設が誕生した。 新施設の最大の特徴は、地域の人たちが自由に利用できること。湯村理事長は「これを機会に、今まで以上に地域住民の方たちと交流していければと考えています」と話している。 釜焼きピザ「ぱぴハウス」 虹の園の敷地内にある「ぱぴハウス」は、平成13年4月1日、郵政省からの補助金を受け完成した。 8月には、ピザやエスプレッソコーヒー、焼きたてパンなどが味わえる施設として営業を開始。虹の園の利用者だけではなく、一般の人たちが普通に利用することができる。 ぱぴハウスの自慢は手作りピザ。まきを使う石釜で焼かれた本格的なもので、いつも熱々の出来立てを食べることができる。おすすめは、イタリア産の生ハムやサラミなどがのった「ミックスピザ」(大・千円)。 また同園で採れた野菜を使った「ファームピザ」(大・八百円)なども好評だ。前菜・ピザ(小)・デザート・ドリンクなどが付いた「ランチメニュー」(七百円=1日20食限定)もある。 本場イタリアから取り寄せた豆を使用したエスプレッソコーヒー(二百円)や、手作りパン(フランスパン二百円、食パン二百五十円)なども見逃せない。特にパンは毎回売り切れ必至の人気商品で、前日に予約しないと買えないこともあるとか。 営業時間は午前10時〜午後3時、午後4時15分〜午後8時(ラストオーダー午後7時半)。定休日は毎週月曜日とイベント開催時の第2・第4土曜日となっている。午後はピザ焼き体験やパン教室などの各種イベントも行われる予定だ。 問い合わせは「ぱぴハウス」、電話0224(63)1481へ。 紙すき体験「夢工房」 虹の園では昨年から「ケナフ」の栽培に力を入れている。環境にやさしいとされている植物ケナフは、育てやすく大量に収穫できるが、その使いみちが難しいといった欠点がある。園ではおもに「紙」を作るための原材料として使用してきたが、処理するための施設や設備がなかったため、収穫したケナフを満足に消費できずにいたのが現状だった。 この状況を解消するために建てられたのが、第二虹の園分場「夢工房」(角田市角田字旭町23番地)だ。施設は木造平屋建て、面積198.16平方メートル。設立は「ぱぴハウス」と同じ平成13年4月1日となっている。こちらは、日本自転車振興会からの援助を受け完成した。 施設にはプロ顔負けの紙すき設備が整っており、ケナフを使った「はがき」をはじめとする、さまざまな紙製品が作られている。これらの紙すき作業に関しては、大人は千円、高校生以下は5百円の利用料を払えば、一般の人も体験することができる。利用できるのは火曜〜土曜日の午前10時〜11時半、午後1時半〜午後3時。時間内であれば、何枚でもすいていい。 これからは「紙すき教室」や「絵手紙教室」などといった、さまざまなイベントを実施する予定。身近なところでは今週末の30日、みやぎ国体で角田市を訪れる選手たちへの「はがき作り」を行う。このはがき作りに関しては、現在も参加者を募集中だ。 紙すき体験・イベントなどの問い合わせは「夢工房」、電話0224(61)0755へ。 |
| 2001年9月22日 須坂新聞 |
環境にやさしいケナフ 須坂市屋部町で市民団体が24日に収穫祭 ケナフの栽培を通じて環境ボランティアに取り組む市民団体、NAGANOケナフの会(事務局・長野市若槻)は、3年目の活動で、須坂市屋部町の会員山口幸枝さん宅の畑を借りて5月下旬に種まきしたキューバケナフが3メートルほどに成長し、24日午前10時集合で北信地区のケナフ収穫祭を予定している。 ケナフはペルシャ語で「麻」を意味するアオイ科ハイビスカス属の一年草。別名ホワイトハイビスカス。熱帯、亜熱帯に自生し、東南アジアやインド、中国、アフリカ、カリブ海沿岸、米国等で栽培されている。 酸性土壌を嫌うため消石灰を土に混ぜ、地温が20度以上になった5月下旬に会員と日滝小6年生、保護者ら総勢60人で3千粒の種をまき、害虫駆除や間引き、水やりなど管理してきた。収穫祭は作業のできる服装で昼食、はし、おわん、かま、手袋持参。豚汁を提供する。一般参加多数歓迎。事務局の青木正彦さんTEL295−9815。 |
| 2001年9月21日 新建新聞 |
ケナフをめぐる旅 ミャンマー編A 「模範」という意味の村で ミャンマーの農村でケナフを栽培しているという話を聞き、さっそく見に出かけた。 首都ヤンゴンから北へ約400Km。サン・ピァチャン・カウン村まで、ハイラックスの荷台に揺られること9時間。狭い荷台で足を縮め、ときには天井に頭を打ち付けながらのドライブに音をあげそうになった時、ようやく村の入り口が見えた。 車が止まったのは、高床式の大きな民家の前だった。外国人がめずらしいらしく、子供たちが遠巻きにして眺めている。どうやら村中の人たちが集まってきているようだった。 なんだか落ち着かない気分のまま、案内されて民家にあがる。よく磨かれた床板のひんやりした感触と、開け放しの窓からのぞく大きな椰子の木。涼やかな夕方の風が、部屋いっぱいに入り込んでいる。 この村の名前はビルマ語で「模範」という意味。わだちの残る道のど真ん中を、牛が堂々と歩き、村人の大半が農業に従事している、典型的なミャンマーの田舎だ。 しかし、学校、病院、商店、都市への定期便など、生活に必要なものはすべてそろっている。電気やソーラーシステムまである。子供たちも、濃緑のロンジー(ミャンマーの伝統的な衣装)を腰に巻いた清潔な身なりで、教科書を抱えて歩いている。 通訳のウィ・ミンさんの田舎だというこの村が、他に比べて特別に「模範的」だというのも考えにくいのだが・・。 食卓に欠かせない「常備菜」 翌日、日本の生活では長いこと忘れていたすがすがしい朝を迎え、家のまわりを歩いていると、ケナフをみつけた。 庭の片隅に、植えられているのか、勝手に生えているのかわからないほどのさりげなさで数本のケナフが伸びていた。丈は1mほど。茎もほっそりした「ローゼル」という品種で、少し酸味がある。 村のどの家の庭先にも、同じようにケナフが葉を伸ばしていた。 ミャンマーでは、ケナフというと食卓に欠かせない、家庭の常備菜のようなものらしい。栽培の仕方も実に自然で、畑に種をまいたり植え付けたりというよりは、自然に生えてきたものを必要なときに必要なだけ摘み取って使うという感じだ。 日本でいえば、紫蘇(シソ)や三つ葉のようなイメージか。あまりにも生活に自然に溶け込んでいるため、あえて栽培しようということにならないのかもしれない。 日本ではケナフというと、食料としてよりも非木材パルプ、環境にやさしい植物といったイメージが先行する。ワイシャツなどの繊維製品も商品化され始めた。 次の訪問時に紙すきを伝授 訪問した村の小学校で、子供たちが昔懐かしい石版を使って授業を受けていた。紙が圧倒的に少ないのだという。教科書も何年も大切に使いまわしているようで、年季が入っている。 日本ではケナフから紙をつくっていると話すと、先生たちの目が変わった。つくり方を教えてほしいという。ケナフの紙すきに熱心に取り組んでいるメンバーが、次の訪問時には指導を行うと約束すると歓声があがった。どこの家庭の庭にもふんだんに生えているケナフから紙が作れるのであれば、こんなにいいことはない。 ミャンマーの子供たち全員にノートを−。帰り際、はにかんだ笑顔で手を振ってくれた子供たちの、澄んだ瞳が心に強く焼きついた。 (つづく) |
| 2001年9月14日 新建新聞 |
「NAGANOケナフの会」現地視察同行紀 ケナフをめぐる旅 ミャンマー編@ 食物としての“ケナフ” 非木材パルプとして注目を集めるケナフ。壁紙や建築用ボードにも利用されており、二酸化炭素の吸収効率がいいことから、環境にやさしい植物としても関心が高まっている。栽培に取り組むNAGANOケナフの会(青木正彦事務局長)では、これまで各種のイベント開催や紙すき指導などを通して、ケナフの周知を図ってきたが、今回活動の一環として、伝統的にケナフを食してきたミャンマー(ビルマ)への視察を実施した。7月18日から23日までの6日間、同会のメンバーら7人と訪れたミャンマーのケナフ事情を紹介する。 飛行機を乗り継ぐこと8時間。ついに降り立ったミャンマーの地はすでに夕闇に沈んでいた。到着の人々でごったがえす国際空港を抜け、ヤンゴンの街に一歩を踏み出すと、この時期特有の細かい雨と、みずみずしい花の香りが、疲れた体を包みこむ。 ミャンマーの国土は67万655Ku。約4700万人の人口を抱えている。その約70%がビルマ民族だ。ほかにカレン族、シャン族など130あまりの民族が同居する多民族国家である。 南北に長く、日本の1.8倍という広大な国土のため、北部が温帯、中部と南部が熱帯に属している。季節は大きく分けて雨季と乾季。7月は雨季で、湿り気を帯びた風が常にあるため、夏真っ盛りの日本よりも快適だ。 日本人にとってミャンマーという国はどちらかというと暗いイメージが強い。しかし実際に見たミャンマーは、驚くほど治安が良く、素朴で親切な人々が行き来する魅力的な国だった。 今回の視察旅行の目的は、ケナフを伝統的に食してきた、農業大国としてのミャンマーの実態を観察すること。ケナフがどんな風に自生しているか、どのように食されているのか、食物として、また紙や繊維資源としての位置付けはどうなっているのか。農業のありかた、人々の生活や風俗はどんな風なのか。外からはなかなか伺い知ることのできない、東南アジアの神秘の国を、ケナフを通して知ることができれば、という期待もあった。 都市のケナフ 到着2日目の朝、町の市場でケナフを見つけた。30cmほどに切りそろえたものを束にして売っている。茎も細く、柔らかそうな新芽の部分だ。一束は4チャット。日本円では約8円になる。おおきなかごに山ほど売られていたが、午前8時頃にはもうほとんど残っていなかった。 ミャンマーではケナフを伝統的に食しており、スープなどに利用している。やや酸味のある味は、日本人には好みが分かれそうだが、透き通った液体に浮かぶ緑色の葉が美しい。 日本の野菜の種を手土産に、訪問した農業灌漑(かんがい)省で、産業資源としてのケナフの位置づけを聞いた。ミャンマーの主要産物は米、大豆、トウモロコシ、ゴマなどで、ケナフは昔から食料として家庭で栽培しているが、経済性がないために、国の産業としては特に力を入れていないという。 今回の参加メンバーのひとりで、宮城県の高等学校で農業指導を行うかたわら、ケナフ栽培に取り組む勝井徹教諭が、種子を買い取る条件で3年前に同国で栽培を行ったが、現在は継続していない。 同省では、製紙技術が向上すれば本格的な栽培を開始したいとしたが、産業としてのケナフの本格利用にはまだ時間がかかりそうだ。 (本紙・堀内記者) |
| 2001年8月25日 信濃毎日新聞 |
ケナフ食品で活性化 柏崎の諏訪町商店街 「パン」「てんぷら」好評 新潟県柏崎市諏訪町商店街は環境保護を結びつけた活性化対策に乗り出した。手始めに環境の象徴的な存在であるケナフを取り上げ、ケナフのてんぷらとケナフ入りのパンを、このほど開かれた恒例の市で買い物客に振る舞った。 市中心部にある同商店街では、相次ぐ廃業で危機感を募らせた振興組合が市場調査を実施。主な客層が高齢者と分かり、優しい印象を与える「環境」を町の活性化のテーマに据えた。 紙の原料となり、森林伐採を抑制するケナフは格好のイメージ。商店街の道路沿いに鉢を並べたほか、撤退した店の敷地に約40平方メートルの畑を設けた。 食物繊維やカルシウムを多く含んだケナフは栄養価も高い。ケナフ畑を会場に行なった日の試食会では、乾燥ケナフの入ったパンが飛ぶように売れた。てんぷらも「薬草のような香り」「くせがなくておいしい」などと好評だった。 企画した太刀川盛雄さんは「ケナフの苗を分けてほしいという人が多かった。試食をきっかけに環境への興味につながれば」と話していた。 |
| 2001年8月14日 長野市民新聞 |
ケナフ通じた親善へ ミャンマー視察「NAGANOケナフの会」 政府訪問し農業事情聞く=温暖化防止に栽培要望= 環境に優しいとされるケナフの栽培に取り組む「NAGANOケナフの会」(事務局・若槻東条)は7月、ミャンマーを視察旅行した。同国やベトナム、中国でケナフ栽培の奨励や指導に当たる宮城県立南郷高校教諭の勝井徹さんを案内役に、市内などから7人が参加。記者も同行し、首都ヤンゴンの政府や中南部の農村を訪れ、ケナフ栽培の実情を知るとともに住民との交流を深めた。 「ビルマの竪(たて)琴」に代表される戦争の惨劇や、民主化弾圧など軍事政権の暗い印象がある国。しかし、大変に温かい国民性を感じた。旅行の模様を紹介したい。【綿貫良宏記者】 【NAGANOケナフの会と旅行の目的】 ケナフの栽培やケナフパルプを使った紙すきなどの取り組みを通して、環境保全の意識を高めようと99年10月に発足。会員は約200人(法人)おり、学級でケナフ栽培に取り組む小中学校から、農業、主婦などさまざま。視察は古くからケナフがある農村の実情を知るとともに、ケナフを通した国際親善の足掛かりになればと実施した。 来年度は教職員を中心に再度出向く計画で、青木正彦事務局長は「市内には環境教育でケナフ栽培する学校が多いので、学校間の国際交流へ発展させたい」としている。 一行は7月18日に成田空港を出発し、約8時間半かけて首都ヤンゴンに到着。翌日は市内各所にあるパゴダ(寺院)や日本人墓地を巡り、20日に同国のケナフや農業事情を教えてもらおうと農業灌漑(かんがい)省を訪問した。 同省の農産物統制部長と秘書官が対応し、現状を説明した。同国では米、大豆、トウモロコシが主要産物で、ケナフは家庭で食用しているが、経済性がないため力を入れていないと話し、勝井さんが3年前に種子を買い取る約束で実験農場でケナフを栽培したが、現在は行っていないことも明らかになった。 勝井さんは「ケナフは紙や衣服になるほか、地球温暖化を防ぐ植物として注目されているので栽培を進めてほしい」と要望したが、同部長は「紙への製品化技術が向上すれば、国営農場で本格的な栽培をしたい」と答えた。 軍事政権下で情報統制しているため、農産物の輸出先などは教えてもらえなかったが、総じて好意的な対応。メンバーはダイコンなど野菜の種を贈り、部長は「上手に育てたい」と喜んでいた。 (中略) 最後に訪れた小中高一貫の村立学校では職員35人と約1000人の子供が出迎え。子共たちが暗い教室でノート代わりに石板を使って授業を受ける光景を見た後、職員室に招かれ勝井さんが職員にケナフをパルプにする方法を説明。メンバーが「来年は紙すきを指導したい」と提案すると、学校側も快く了承した。 村には、日本が戦時中に米などを調達するためお金代わりに発行した「軍票」を大切に保管する家もあった。旅の通訳で同村出身のウィ・ミンさんは「日本人は英国の植民地から独立させようと一緒に戦った同志」と話すが、戦争のつめ跡をいまだ残しており、村民が笑顔で「バイバイ」と手を振る姿に、わだかまりを感じながら、村を出発した。 当記事は市民新聞見開き2ページを使った詳細なもので、写真もふんだんに掲載されております。全文が長いため、全部は掲載出来ませんでしたが、全文を読みたい方は同紙を閲覧下さい。 なお当ホームページでもミャンマー視察については特集しております。 →8人衆のミヤンマーケナフ紀行2001 |